ジブンライフ

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力がありあまるときは力不足。老いと20世紀最高のバレリーナ「マイヤ・プリセツカヤ」

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画像はWikipediaより引用(CC-BY-SA 3.0)

あるきっかけで、プリセツカヤというロシアのバレリーナに関するテレビ番組を見ました。

芸術の世界であっても、スポーツと同じように年をとるごとにその力は衰えていくと考えがちです。例えば、ピアノの奏者は細かいパッセージを弾けなくなったり、バレリーナはターンなどの激しい動きができなくなったりするでしょう。

しかし、時おりベテランの選手が老練なプレーを見せるように、老いたからこそ演じられる優れた表現があることをプリセツカヤは教えてくれます。

20世紀最高のバレリーナ

マイヤ・ミハイロヴナ・プリセツカヤはモスクワ出身のユダヤ人で、20世紀最高のバレリーナと称されました。また、かの有名なボリショイ劇場でプリマ・バレリーナ(首席バレリーナ)を務めました。

ぼくは何度もオーケストラでバレエ音楽を演奏していますが、恥ずかしながら彼女のことを知ったのはそのテレビ番組が初めてでした。

Wikipediaによると彼女の当たり役は、ロシアの大作曲チャイコフスキーのバレエ音楽「白鳥の湖」のオデット/オディール、「眠れる森の美女」のオーロラ姫であり、「跳躍の高さ、柔軟で大きく反る背中、技術の確かさ、カリスマ性すべてにおいて高く評価された」といいます。

マイヤ・プリセツカヤ - Wikipedia

老いてもなお活躍し続ける

ぼくの観たテレビ番組には、60歳を過ぎても活躍し続けるプリセツカヤの姿がありました。

番組の中でインタビューを受けた女性は「彼女はもう足を上げたり、ターンをしたりはしない。しかし、技術を超えた表現がある」と述べています。

歳を取れば誰しも体が自由に動かなくなっていきます。それにも関わらず、肉体的に優れているはずの若手の演技を超越するようなことがあるというのです。

「老い」ということに対して、私たちはどうしてもネガティブな印象も抱きがちですが、こうした姿を見ていると少ながらず「老い」に魅力を感じることができます。

力がありあまるときは力不足

芸術は表現も大切だと知りつつも、どうしても技術に注目してしまうことがあります。ぼくが楽器を演奏していてもそうです。

しかし、それだけでは足りないということをプリセツカヤは示しているのだと思えます。また、肉体が衰えても現役であり続ける限り、より優れた演者になれる可能性があるのだとも感じました。

彼女が番組の中で述べた「本当の芸術は歳は関係ない」むしろ「力がありあまるときは力不足」という言葉はこれらを実に象徴していると言えるでしょう。

ぼくが10年以上演奏している楽器も、いずれ歳をとれば、高音や音量が出にくくなります。そのときこそ、むしろ今よりも優れた奏者になっていたいと思わずにはいられません。

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