ジブンライフ

「自分らしい人生」や「経営」をテーマに理論や知識について書いてます。

競争に勝てないのなら、新しい競争の場を作り出すとよい。甲子園出場校津商の例。

f:id:t-tane:20150813115137j:plain 今年も盛り上がっている甲子園。
そんな中で非常におもしろい記事を見つけたのご紹介します。 number.bunshun.jp

甲子園に三重代表として出場している津商は、出場数0のレギュラーがいるといいます。
それはランナーコーチ専門の上嶋さん、東さんの二人です。

津商の部員数は91名。身長は上嶋が165センチ、東が166センチと2人とも小柄で、東いわく「2人とも野球はそんなにうまくない」。それでも何とかベンチ入りするために、上嶋は昨年秋から、東は今年の春から、自らの意志でコーチ専属となり、技術を磨いてきたのだ。

自らの意思なら不満は感じない

この記事をみて「本当にそれで満足なのか」という疑問を持つ方もいるかもしれません。
しかし、自らの意志で願い出た、つまり主体的な行動であるのなら、多くの場合不満やストレスを感じたりはしないものです(自らこうした希望をするってとてもすごいことですよね)。

それに部員数91名のなかで、ベンチに座れる人は限られています。
その中の一人になることができ、「レギュラー」として甲子園に出場しているのです。
こんなに素晴らしいことはありません。

目標のためにあらゆる手段を考える

「2人とも野球はそんなにうまくない」と述べていることから、純粋に野球の技術で競ってもベンチ入りは難しいとわかっているわけですね。

普通の人だったら、難しいとわかっていても野球の練習をするだけだったり、諦めたり、身長や体格など持って生まれたもののせいにしてしまうと思います。
しかし、何とかベンチ入りするために、なんと野球をプレイすることを捨てランナーコーチ専門になると決意する。
こんなことなかなか思いつかないし、やはりプライドが邪魔する面もあると思います。
それでも「ベンチ入りする」という目標をなによりも追求したからこそ、こうした決断ができたのでしょう。

競争に勝てないときは、新しい競争の場を作ればいい

おそらく二人はそのまま野球の練習を続けていても、競争に勝つことは難しかったでしょう。
全員がひたすら野球の技術で競争する環境、これは経営学的にいうと価格競争でしか差別化ができないレッドオーシャンだと言い換えることもできます。

しかし、二人はベンチ入りの競争において、新しい市場を作り出します。
それはランナーコーチ専門というわけです。
上嶋さんが秋に願い出て、次に東さんが願い出るのが春とそれなりに期間が来ますから、希望する人は少ないと考えられます(色々理由は思い浮かびますね)。
先ほどの経営学の話で言うと、ブルーオーシャン市場を作り出したといえるわけですね。

ランナーコーチ専門という部員はそれまで一人もいないわけですから、競争は起きません。
だから容易に競争に勝ちベンチ入りできるうえに、チームから非常に重宝されます。
これは従来求められてきた野球の技術ではなく、走塁に関しての見極めなどの技能が求められるので、誰もが初心者という状態です。
ですから、最初に始めた人が技術的に有利であるといえるでしょう。
たとえ、野球の技術での競争で勝てなくても、新しい競争の場を設け、その先駆者となることで競争に勝つことができるのです。
そして二人は見事甲子園に出場したというわけですね。
この記事を読んでいて本当に気持ちがよかった。

最後に

二人はまだ二年生らしいので、来年もまたチャンスがあります。

2人ともまだ2年生だ。上嶋が言う。 「もちろん、来年は試合に出たいです。でも、今年はランナーコーチを極めると決めたので。先生(監督)にも、おまえらは他のやつが持ってないものを持っているので、絶対にベンチに入れるって言われてました」

決して二人はレギュラーを諦めているわけではなく、二年生の今年はランナーコーチという役割を選んだのです。
監督もこの二人を高く評価していることを明言しています。
非常に素晴らしいリーダーです。
来年もベンチ入りは確実、試合で活躍する可能性もあります。
もし出場できなくても、優秀なランナーコーチとしてチームに貢献することができる。
二人は大きな可能性がある選手だといえますし、最高の青春を送っているといえるのではないでしょうか。

というわけで、もし競争に勝てないとしても、他の分野で競争することで目標を達成することができるというお話でした。
素晴らしい青春を送ることに関しては私も見習わなければならないところです……。

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