ジブンライフ

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成功・目標達成の技術「原田メソッド」の科学的根拠について考えてみた

原田隆史さんという方の提唱する教育の法則「原田メソッド」というものがあります。

とある中学校に赴任した原田さんは、独自の教育により学校の陸上部を全国レベルに押し上げるなど大きな成果をあげました。

その成果を生み出す方法は「再現性」のあるものとし、その方法を原田メソッドとして開発したのだとか。

いわゆる成功だったり、目標達成といったことを「目標達成は技術である」とし、一つのやり方を提唱しているものというわけです。

詳細は株式会社原田教育研究所のHPをごらんくださいませ。

 
ただ、こうしたいわゆる成功の方法は「うさんくさい」と思われてしまうのも事実。自己啓発の大半は「成功の方法」だとか「目標達成の方法」をうたっているわけですから。

また、原田メソッドについてもいわゆるLP(ランディングページ)があります。

アフィリエイトや怪しい情報商材でも用いられている手法なので、原田メソッドに対してネガティブなイメージを持つ人もいるでしょう(いいものもあるんですけどね。相対的少数ではありますが)。

そこで、原田メソッドの内容から「これは!」と思ったものを抜き出して、それについて科学的根拠を紹介していきたいと思います

ぼくとしては原田メソッドは理論を実践するための具体的な方法がまとめられていて、良いものだと考えています。

このあと紹介する理論を背景に原田メソッドが作られているのかはわかりません。

しかし、原田メソッドの説明とは別の観点から、その効果を補足することで「やはり有用そうである」という判断の助けになるでしょう。

原田メソッドの有用性を示す科学的根拠

目的は信じないと達成できない

成功にリーチするためには「決める」ことが絶対に必要です。成功にリーチするには、まず「成功したい」ではなく、「成功する」と決めなければならないのです。

原田隆史『成功の教科書 熱血! 原田塾のすべて』小学館(Kindleの位置No.185-186)

「リーチ」」という言葉は原田メソッドのなかに出てくるもので、「ティーチング」「コーチング」などと同じニュアンスのものと考えればよいでしょう。

成功するためには「できると信じ続けなければ目標達成はできない」と書かれています。

 
これは、ナポレオン・ヒルの『思考は現実化する』でも主張されていることです。

『思考は現実化する』は読んだことがなくても「名前は聞いたことはある」というような名著(だと思う)。

その有名さゆえに「思い浮かべるだけで勝手に本当になるよ!」みたいな胡散臭い解釈をする人がいたりいなかったり。

本書は著者がアンドリュー・カーネギーの支援のもと、エジソンやガンジー、T型フォードで有名なヘンリー・フォードなど、名だたる歴史的な偉人へのインタビューの結果がまとめられた本です。

この世に出回っている多くの自己啓発本が『思考は現実化する』を言い換えているだけなんで言われたりもしますが、やはり原田メソッドでも同じようなことが主張されています。

逆に言えば、多くの人が「信じないと達成できない」については共感を覚えているということなんでしょう。

もっとも『思考は現実化する』のようなケース集が科学的であるかというと微妙なのですが、有名な書籍と意見が一致しているということで紹介してみました。

できると信じられる適度な難易度の目標を設定する

原田塾では目標の難易度を「目標のゾーン(幅)」から導き出します。「目標のゾーン」の上限にあたる〔最高の目標〕と下限の〔絶対達成できる目標〕を設定し、そのゾーンの中で適正な高さの〔今回の目標〕を決めるという手法です。

原田隆史『成功の教科書 熱血! 原田塾のすべて』小学館(Kindleの位置No.569-571)

原田メソッドでは目標の難易度を決めるときに、「最高の目標」と「絶対に達成できる目標」(あとは引用にはないが中間の目標も)を書き出したうえで、その書き出したものの間の難易度を設定するようにします。

「億万長者になる!」なんていって、ただの人がいきなり凄まじく難易度の高い目標を設定することがありますが、たいてい何もせずに挫折してしまいます。だって本人だってまさか本当にそうなるなんて信じられないでしょう。

「俺は海賊王になる!」なんていって順調に道を歩んでいる人もいますが、彼は本気で信じていますからね。

 
下記で詳しく触れていますが、目標はモチベーション向上に寄与するという目標設定理論というものがあります。

しかし、(これはぼくの考えですが)目標が高すぎると達成できると信じられないからモチベーションも上がらないわけです

また、心理学者アトキンソンの提唱した「達成動機理論」でも、目標は必ずしも高ければ良いわけではないとしています。

これについては下記で詳しく触れています。

 
原田メソッドは「熱血!」なイメージもあるものの、過度に高い目標を設定させるということはなく、ちょうど良い難易度の目標設定を促しているところが、個人的にイケてるなと感じるわけです。

目的のみ道の間に細かく目標を設定していく

オリンピックの金メダリスト、偉人、成功者を徹底的に分析した結果、そうではないことが分かったのです。一直線に見える彼らの成功への道のりを虫メガネでのぞくように調べてみたら驚きました。〝肉眼では見えないくらい〟細かい階段を毎日着実にのぼり、小さな成功へのリーチを繰り返していたのです。 つまり、5パーセントの「成功のプロ」、大きな目標を達成できる人ほど、たくさんの小さな目標を設定し、期日までに確実に達成していたのです。

原田隆史『成功の教科書 熱血! 原田塾のすべて』小学館(Kindleの位置No.1017-1021)

原田メソッドでは、大きな目的に至るまでの道にたくさんの目標を設定しておくべきだと主張しています。

数ヶ月や数年に渡る目標のモチベーションを維持することは、一つの目標だけでは難しいでしょう。

一ヶ月ごと、一年ごとというように最終目標に向けて小さな目標を設定していくべきということです。

 
企業でも中長期的目標を設定したとしても、やはり一年毎の目標を設定します。

長期のプロジェクトでも定期的にマイルストーン(この仕事はこの時期までに終わっていないといけないという指標)を設定するでしょう。

これは仕事の中でもよく使われているので、それほど違和感を覚える人はいないのではないかと。

ペンシルベニア大学心理学教授のアンジェラ・ダックワース氏も書籍『やり抜く力』のなかで大きな目的(目標)の下に細かい目標をたくさん設定するべきだと述べています。

具体的な個々の目標を一つに束ねるもの、全ての目標を貫く目的が必要なのだ。

アンジェラ・ダックワース(2016)『やり抜く力』ダイヤモンド社(p.88)

目標と目的の違いや、具体的にどうやって目標を設定していくのかということについては、下記で詳しく述べているのでぜひご参照ください。

 

「世のため、人のため」という目標が必要である

 夢や目標には「私・有形」のものと「社会、他者・無形」の2つがありますが、さらに達成力を高めるために、この2つの対となる概念が存在します。  それは「私・無形=自分自身の目に見えない夢や目標、そして目標を達成したときの感情や気持ち」と「社会、他者・有形=社会や他者に対する目に見える夢や目標」です。

原田隆史『成功の教科書 熱血! 原田塾のすべて』小学館(Kindleの位置No.433-436).

原田メソッドでは、「売上1億」といった目標も必要であるが、加えて「社会を良くする」といった無形で社会全体に対する貢献も目標として設定するべきだとしています

上記の具合で「私・有形」「私・無形」「社会・有形」「社会・無形」というふうに4つの観点から目標を設定します。

 
この社会全体に対する貢献というのは、企業でもよく「経営理念」という形で表されることが多いです。

京セラを創業者の稲盛和夫氏やヤマト運輸の社長であった小倉昌男氏、パナソニックの創業者の松下幸之助氏など、名だたる日本の経営者は「世のため、人のため」というようなことを共通して言っています。

そして、先ほど紹介した書籍『やり抜く力』のなかでも「世のため、人のため」という思想が成功に寄与するという研究が紹介されています。

グラントの研究によって、組織のリーダーにしろ、従業員にしろ、100%自分のことだけ考えて行動する人よりも、自分ことも社会のためも考えて行動する人のほうが、長い目で見た場合に、成功する確立が高いことが明らかになっている。

アンジェラ・ダックワース(2016)『やり抜く力』ダイヤモンド社(p.218-219)

小倉昌男氏については、下記の記事でまさに「世のため、人のため」といった思想と行動に触れているのでぜひご参照ください。ちょっと前に色々ありましたが、やっぱヤマト運輸はよい会社だと思うわけです。

じゃあ原田メソッドを使えば絶対に成功できるの?

ここまで原田メソッドが科学的な見地から、どうやら有効そうだぞというお話をしてきました。

よくある質問・批判として、「じゃあ原田メソッドを使えば絶対に成功できるの?」と言われれば、それは「No」でしょう。

あらゆる成功法則に言えることですが、結局長い間継続して努力し続けることでしか成果をあげることはできません。

「これを使えばあっという間に成功できます」なんてものはありません。

 
原田メソッドでは毎日日誌を書くべきとしていますし、目標設定も定期的にそれなりのボリュームのあるシートを埋める必要があります。

さらにはルーティンチェック表といって、やると決めた習慣がちゃんとできているか確認する表を毎日チェックします。

もちろん、その習慣が身についてこそ成功するという考えです。

そりゃあそこまでやれば、毎日なんとなく過ごすよりも成果は出るでしょう。ただ、それをやり続けることは相当に困難です。

車輪の再発明はしない。確率されている方法論を用いる

成功するための方法論として一定の支持を集めているいるものを使ったほうが効率がいい。

また、そういったものには努力を続けやすいような仕掛けがどこかにある。

だから、原田メソッドに限らず「成功の方法」なんてものが出回っているわけです。

 
もっとも儲けるだけのために「簡単に成功できるよ」と誘惑してお金を巻き上げるようなビジネスをやっている人はきっとどこかにいて、その影響でこうした自己啓発的なものには怪しいというイメージがあるものと思います。

ただそのイメージに従って、一概に「成功するための方法を考える」といった自己啓発的なものを否定していても、それはそれで向上心のない人物だと。

「そんなことを考えるのはダサい」と開き直っているのをかっこよく見える人もいるでしょうけど、それではつまらないですからやっぱりよい方法を探してみたいわけです。

そこで今回は原田メソッドについて、目標に関する理論や心理学の研究などの観点から考えてみました。

実際のところどのように実践しているか

ぼくはGoogle Appsと呼ばれるGoogleのサービス(ExcelとかWordみたいなもの)を使って原田メソッドの目標管理シートや日誌などのツールを独自に作成しました(セミナーを受けるつもりはありません)。

そして、それにちょろっとプログラムを書き足したりして、毎日継続しやすいような仕組みをつくって実践してみています(退勤の電車でも簡単にスマホ作業ができるようになっています)。

まだ1週間ちょいしか続いていないので、例にもれず「続けられない人」であることを否定できないのですが、これから継続して続けてみようかなと考えています。

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